Uber Eatsを超える? フィンランド発フードデリバリー「Wolt」が躍進業界最高のAIとおもてなし(4/5 ページ)

» 2020年07月23日 08時00分 公開
[小林香織ITmedia]

日本展開は、コロナ禍の広島・札幌からスタート

 日本進出にあたり、Woltは今年3月に広島からサービスを開始した。図らずもコロナ禍でのローンチとなったワケだが、広島を選択した意図とは。

 「当社のルーツである人口100万人ほどの北欧都市と規模が近いこと、食文化・スポーツ文化が発展していること、そして全国の中でも競合が少ない場所であったことから、日本でのサービス運営をまず試す場所として広島が最適だと考えました。スポーツと食事って相性が良くて、テレビ観戦しながら出前を取るのって、わりとスタンダードなんですよね。

 今回、広島風お好み焼きの元祖と言われる『みっちゃん総本店』が、フードデリバリーに初加盟してくださったのはうれしい出来事でした。Woltを開くと、その地域で一番おいしい料理が見つかるというラインアップを追求しています」(新宅さん)

「みっちゃん総本店」のお好み焼き

 その3カ月後には、グルメの街として名高い札幌でサービスを開始。北欧に似た雪国の気候であること、ひときわ濃い食文化があることから「チャレンジしたい場所だった」と新宅氏は語る。

 「私たちは最高の顧客体験を提供していると自負しているものの、それでも高いクオリティーを求められる日本で顧客満足度を維持し続けるのは簡単ではありません。広島と札幌でベースを築きながら、21年に向けて全国へ急拡大していくつもりです」(新宅氏)

Wolt初、日本人社員の新宅暁氏

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