JR東日本が7月30日に発表した2020年4〜6月期の連結決算は、最終損益が1553億円の赤字(前年同期は915億円の黒字)だった。新型コロナウイルス感染拡大によって、鉄道利用が減少。エキナカ店舗や駅ビル、ホテルの運営でも打撃を受けた。
4〜6月期の売上高は前年同期比55.2%減の3329億円、営業損益は1783億円の赤字(前年同期は1446億円の黒字)だった。第1四半期としては、売上高は過去最低となり、初めて赤字を計上した。
運輸事業では、鉄道やバスの利用が大幅に落ち込んだ。新幹線と在来線を合わせた鉄道輸送量は47.0%減。鉄道運輸収入は61.1%減の1801億円にとどまった。流通・サービス事業では駅構内店舗や広告代理業の売り上げが減少。不動産・ホテル事業でも、駅ビルの商業施設で臨時休業や営業時間短縮を実施した影響が大きかったほか、ホテルの売り上げも大幅に落ち込んだ。
通期の業績予想は、新型コロナの影響によって「今後の収入動向等が極めて不透明であることから、現時点では未定」としている。感染者数は再び増加しており、旅行シーズンの夏も例年通りの鉄道利用は見込めない。厳しい事業環境が続きそうだ。
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