同社が現在力を入れているのは、オフィスや外出先など「家の外」で食べる商品の強化だ。
同社といえば、袋に入った「ポテトチップス」や「かっぱえびせん」など「家の中」で食べるシーンを想定した商品が多く、オフィスや家の外で食べる商品の訴求を進めるのが課題だったという。
カルビーの松本知之氏(執行役員・マーケティング本部長)は、今シリーズを「令和版のきびだんこにしたい」と話す。「じゃがりこは、いわばカルビーの元祖『ウチソト』商品。当時はカップに入ったスナック菓子がなく、女子高校生をターゲットに、カバンに入れても恥ずかしくない商品として開発を進めた。今一度、いろんなシーンに対応した商品の開発をすすめていきたい」(松本氏)
また、新しい素材を生かした商品展開も進めている。同社がジャガイモに次いで力を入れている素材が「豆」だ。今シリーズに含まれる「miino」もそら豆を使った商品だ。健康志向が高まる中、タンパク質を多く含む豆を使った商品を提案し、売り上げ拡大を狙う。松本氏は「2010年には1.22%だったタンパクリッチな商品の売り上げ比率を、10%まで高めていく目標をもっている」と話す。
同社は、20年3月期〜24年3月期までの中期経営計画で、重点課題のひとつに「新たな価値の創出と高収益の実現」を掲げ、「おいしい」「楽しい」「健やか」を軸にした、軽食としての“fine snack”を提案している。持ち運べる包装形態を採用したotomo packもその取り組みの一環として位置付ける。同社は「これからの時代にマッチする新しいカテゴリーとして、今後もさらに商品ラインアップを充実させ、確立させたい」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング