ローソン銀行、夜間金庫代わりにATMに入金 初の法人向けサービス

» 2020年11月11日 15時30分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 ローソン銀行は11月11日、事業会社向けのATM入金サービス「金庫がわりクン」を11月16日から開始すると発表した。十数店舗を運営する中小中堅の飲食業、サービス業向けに、店舗の売上金をローソン銀行ATMに入金し、法人口座で管理できるサービスだ。

 「銀行の夜間金庫が集約、撤退されている。窓口も遠くなっている。店舗の売上をお店に置くのもセキュリティ上問題がある。潜在的な需要がある」とローソン銀行リテール事業部の赤間智子氏は狙いを話す。

銀行の支店やATMが減少する中、売上金の取り扱いに困る事業者の需要にこたえる(ローソン銀行)

 法人向けに入金専用のカードを発行し、各店舗は売上金をローソンのATMに持っていって入金する。複数店舗で、同一の法人口座への入金が可能だ。まさに、従来銀行が提供していた夜間金庫に代わるサービスとなる。

 ローソン銀行のATMは全国に1万3434台。同様のサービスは銀行のほか、セブン銀行でも提供しているが、競争するというよりも、地銀などが取り扱いを減らす中、サービスの引き受け手を目指す。昨今銀行の夜間金庫は、現金を扱うコストの削減のために減りつつあるからだ。「地銀からの紹介もお願いしている」と赤間氏。

 ローソン銀行が法人向けのサービスを打ち出すのは今回が初めて。これまでは積極的に法人口座開設を受け付けておらず、口座数はわずかだ。赤間氏は、「初めて法人向けのサービスを開始するとともに、サービス利用者に限ってWebで申し込みを受け付ける。早い段階で数千店舗の利用を目指す」とした。

 初期費用は入金カード発行料となる1枚1100円(税込)のみ。入金手数料は1回あたり330円(税込)など、複数のコースを用意する。また、6月30日まで入金手数料無料のキャンペーンも実施する。

入金手数料無料キャンペーンも実施する(ローソン銀行)

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