新型コロナウイルスの感染拡大を機に、テレワークの拡充など、働き方やオフィスの在り方を見直す企業は多い。だが、オフィスそのものを廃止し、全社員をフルリモート勤務に移行する企業は珍しいのではないか。Webメディア企業CINRAは「オフィスを持たない企業」としてwithコロナの時代を生き抜く決断をした。“根なし草”ゆえの企業としての考え方や悲喜こもごもを代表取締役の杉浦太一氏と、オフィス解約の実務も務めたCEO Special Assistantの施井史氏に聞いた。
CINRAは2006年5月設立。現在の従業員数は約90人だ。「CINRA.NET」をはじめとするWebメディアの運営の他、一般企業、教育機関、広告代理店、公官庁、自治体などからクリエイティブ系の業務を請け負っている。従って、決して社員数人のスタートアップではないということを念頭に置いていただきたい。
コロナ禍までは、渋谷の道玄坂にオフィスを構えていた。それなりの規模と歴史がある企業が、コロナ禍をきっかけにオフィスを持たない決断をした。代表の杉浦氏は「緊急事態宣言のときに徹底したフルリモート体制を築いたおかげで、オフィスをなくすという決断に至った」と語る。同社が、オフィスを捨て去る決断を行った背景を時系列に見ていこう。
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