1980円のPCR検査施設に申し込み殺到 理研発スタートアップが東京駅近くにオープンPCR検査で”価格競争”?

» 2020年12月11日 10時50分 公開
[ITmedia]

 検査試薬の販売開発をする「ダナフォーム」(横浜市)の子会社「スマートアンプステーション ダナフォーム」(東京都港区)は12月10日、PCR検査を1980円(税込、以下同)で受けられる施設「SmartAmp Station“駅前検査”」(東京都中央区)をオープンした。同社は理化学研究所発のスタートアップ。

アクセス集中で11日午前10時現在予約を停止している(公式Webサイト)

 SmartAmp Station“駅前検査”は、東京駅八重洲南口から徒歩4分の場所に設置。施設で唾液を採取し、翌日にメールで検査結果を通知する。当日に結果を通知する場合の料金は9900円。今後は郵送での検査も2200円で受け付ける予定だという。東京駅近くに開設することで、帰省や遠方への外出などの前に検査したい人の需要を見込む。

 施設には唾液を採取するブースを8つ用意した。綿棒のようなもので唾液を採取し提出する。唾液採取に必要な時間は約30秒で、無理に唾液を出す必要もないため精度低下の懸念も低いという。

綿棒のようなもので唾液を採取する
分けられたブースで唾液を採取する

 無症状の人を対象にした検査は、一般のクリニックでは 2万5000〜4万円。郵送での検査も送料やキット込みで7000円程度が主流となっている。同施設では、神奈川県衛生研究所などの共同研究グループが開発したスマートアンプ法を採用し、自社で開発した試薬やウイルス検出装置を使うことでコストを抑えた。検査能力は1日あたり300件だが、来週末までには6000件の検査を可能にするとしている。

(公式Webサイト)

 営業時間は平日午前9時〜午後6時半。検査には事前のWeb申し込みが必要で、5500円で陰性証明書も発行する。11日午前10現在、サイトはつながりにくい状況が続き、申し込みを停止している。

 都内では4日、木下グループ(東京駅新宿区)の子会社が新橋駅前にPCR検査センターを開設。税別2980円で検査を行うとして話題となった。

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