新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月から原則、在宅勤務に切り替えたLIXILグループ。緊急事態宣言が発出されると、東京本社に在籍する従業員約5000人の98〜99%が在宅勤務に移行。グループ全体だと2万人超がテレワークを利用した。コロナ禍以前は「全員が同時にテレワーク」は想定しておらず、対応に追われたという。
安井卓デジタルテクノロジーセンターセンター長は「(コロナ禍より前は)テレワーク時、基本的にVPNを利用していました。主に出張先で使う人が多く、在宅勤務目的で利用する人は少数。キャパシティーも少なかったです」と振り返る。
従来、従業員はVPNでオンプレミス(自社のデータセンター)に接続し、業務アプリケーションを使っていた。AWS(IaaS)やSaaSを利用する際も、VPNを使ってオンプレミスを経由する必要があった。こうした状況では、1500人程度が同時に接続すると帯域がいっぱいになり、パンクしてしまう恐れがあった。
そんな状況を打破し“全員テレワーク”に移行できたのはなぜか。解決策の一つは、VPNの代わりに「ID認証型プロキシ」という仕組みを取り入れたことだった。
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