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三菱自、新型「アウトランダー」初公開 主力モデルを大幅刷新4月から北米で展開

» 2021年02月17日 12時32分 公開
[ITmedia]

 三菱自動車は2月17日、クロスオーバーSUVの新型「アウトランダー」を発表した。4月から米国、カナダ、プエルトリコで販売する。主力モデルの刷新によって、北米市場での需要を獲得し、業績回復につなげたい考えだ。

三菱自動車が初公開した新型「アウトランダー」

 主力SUVのアウトランダーは、今回のフルモデルチェンジで4代目となる。これまでに累計約260万台を販売。北米では2002年に投入し、SUV需要に対応してきた。環境性能を高めたプラグインハイブリッド車(PHEV)のラインアップもある。

 新型モデルには、より力強さを強調したデザインを取り入れた。フロントデザインの「ダイナミックシールド」を次世代化し、力強さと安心感を表現している。具体的には、デイタイムランニングランプとターンランプを薄くシャープな形状として上部に配置し、対向車や歩行者からの被視認性を向上。また、ヘッドライトはその下のバンパーサイドに配置することで、より路面を明るく照らすとともに、ワイド感を強調した。

フロントの「ダイナミックシールド」を次世代化

 リアには、タイヤを背負った「パジェロ」のスタイルから発想した六角形のテールゲートを採用。上部は安定感、下部は機動性の高さを表現しているという。

リアデザインには六角形のテールゲートを採用

 新開発部品によって走行性能も高めた。衝突安全性や操縦安定性を向上させるプラットフォームを新たに開発。キャビン周りには同社初のホットスタンプ式超高張力鋼板を採用し、変形の少ない高耐力キャビン構造としながら軽量化している。また、2.5リットルガソリンエンジンも新開発。従来モデルと比べて、最高出力は約8.9%、燃料消費率(WLTCモード)は約2.6%向上させた。

 インテリアでは、同社初の全画面フルカラー液晶を搭載したメーター「フルデジタルドライバーディスプレイ」を採用。12.3インチの大画面で、多彩な情報を自由に組み合わせて表示できるカスタマイズ機能も搭載している。また、目線移動を少なくするため、ウインドシールドタイプの10.8インチヘッドアップディスプレイを搭載。走行情報や車線逸脱などの警報のほか、センターディスプレイと連携したナビ情報やオーディオ楽曲情報などをカスタマイズして表示することが可能だという。

 安全装備では、高速道路の同一車線運転支援技術「MI-PILOT(マイ・パイロット)」を搭載。車間距離と車線中央をキープしながらの走行を支援する。

新型「アウトランダー」のインテリア

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