コロナ禍で治験に遅れ 「訪問治験に参加したい」人は6割(1/2 ページ)

» 2021年03月01日 16時44分 公開
[ITmedia]

 ヘルスケアマーケティングなどを手掛ける3Hメディソリューション(東京都豊島区)は、治験情報サイト「生活向上WEB」を通し、全国3933人に訪問治験に関する意識調査を実施した。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、治験の実施が遅れるなど新薬の開発に影響が出ている。そこで、旧来の医療機関で実施する治験だけではなく、オンライン診療ヘルスケアデバイスなどを活用した医療機関以外で実施するDCT(分散型治験)など訪問治験に注目が集まっている。

phot 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、治験の実施が遅れるなど新薬の開発に影響が出ている(写真提供:ゲッティイメージズ)

 調査の結果、訪問治験の取り組みについては、「とても良い」が25.2%、「良い」が38.7%と、6割を超える人が良いと答えた。「良くない」「あまり良くない」と答えた人は5.3%で、1割にも満たなかった。

phot 訪問治験の取り組みについて(以下リリースより)

6割を超える人が「訪問治験に参加したい」

 訪問治験への参加意向については、「ぜひ参加したい」が35.5%、「やや参加したい」が27.9%と、6割を超える人が参加したい意向を持っていた。

phot 訪問治験への参加意向

 年代ごとに比較すると、「あまり参加したくない」「全く参加したくない」という非参加意向が年代と共に上がり、20代〜50代では1割程度のところ、60〜70代以上では2割近くとなり、高齢者層へのアプローチが課題であることが示唆された。

 訪問治験に感じる魅力な点については、「待ち時間や通院時間がなくなる」と答えた人が7割を超え、時間短縮への期待が大きいことが分かった。次いで「病院内での新型コロナ感染に対する心配が減る」が54.5%、「通院移動中の新型コロナ感染に対する心配が減る」が53.6%と、新型コロナに関係する項目が半数を超えた。

phot 訪問治験に感じる魅力な点
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