総合自転車メーカーのホダカ(埼玉県越谷市)は、90年の歴史を持つシティサイクルブランド「マルキン自転車」から「ニューマルキン号」を100台限定で発売すると発表。レトロと現代の融合をコンセプトに、時代と顧客の変化に合った自転車を提供する。
マルキン自転車は1932年に誕生し、90年の歴史を持つブランド。昭和の熱気や活気があふれる1950年〜60年代に使われていた自転車は実用車と呼ばれ、大きなリアキャリアやデザイン性の高い装飾が特徴だ。業務用で荷物を運搬する用途のほか、紙芝居屋の移動手段など「働く自転車」として日常には欠かせないものだった。
今回発売した「ニューマルキン号」は、当時の実用車が持つ昭和の古き良き時代の面影を残しつつ、暗い時に自動点灯するLEDオートライトなど現代自転車の技術を取り入れた。ほかにはキーキー音が鳴らないローラーブレーキや、すり減りに強い耐摩耗タイヤを盛り込み使いやすい自転車に仕上げた。価格は 8万8000円。
マルキン自転車は、自転車メーカーの中でも老舗的存在であった丸金自転車工業が製造と販売をしていた。しかし72年に工場が全焼し、77年に廃業。その後、同社がマルキン自転車ブランドの歴史と伝統を継承し、自転車事業を再生した。
創業当時から品質面や技術面に情熱を注いで開発されたマルキン自転車は、堅牢な作りが人気を博していた。同社は「長きにわたるマルキン自転車の伝統をカタチにし、次世代に向けて創造する挑戦を続けていく」とコメントした。
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