帝国ホテルは、国の登録有形文化財「弥栄会館」(京都市/祇園甲部歌舞練場敷地内)の一部を保存活用する、新規ホテル計画の実施決定を発表した。
世界的にも認知度の高い観光都市・京都を新たな拠点に加えてブランド力のさらなる向上を図ることと、建物の老朽化や耐震性の問題で大部分が使用されなくなっている同館を現代のニーズに合わせて再生・整備するのが狙い。
開業は2026年春の予定で、帝国ホテルブランドのホテルとしては東京、上高地、大阪に次いで4軒目。1996年の帝国ホテル大阪のオープン以来、30年ぶりの新規開業となる。
新ホテルの計画は19年から検討・協議が進められてきた。建物は「本棟」「北棟」(いずれも仮称)の2棟で、弥栄会館の敷地と弥栄会館北側の土地を学校法人八坂女紅場学園から借り受ける。
弥栄会館は重層的な屋根や塔屋の形姿が特徴的な建物。新しい本棟建設にあたり、既存躯体(くたい)の保存や建材の再利用を行い、屋根形状や外壁位置などのシルエットを継承する。北側の土地に建設する北棟は、お茶屋が建ちならぶ通りの建物の連続性に配慮して設計し、祇園の伝統的な街並みや景観の形成を目指す。
敷地面積は3623.17平方メートル、延床面積は1万804.24平方メートルで、地上7階、地下2階。22年4月に着工し、25年10月の竣工を予定している。
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