沖縄発の「ゴーヤーキャラ」がアジア47カ国に進出 中国で人気に火大手映画会社と使用契約

» 2021年08月12日 15時25分 公開
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 デザイン開発のビターメロン(沖縄県読谷村)は、キャラクターの使用料で収入を得るキャラクタービジネスでアジア展開する。中国の映画制作大手「融創文化グループ」と5月、オリジナルキャラクターをグッズなどに活用できるライセンス契約を結んだ。融創文化は、中国を含むアジア47カ国で独占使用でき、グッズ販売額の数%をロイヤルティーとして支払う。初年度のロイヤルティー収入は1千万円を見込む。(編集委員・照屋剛志)

ビターメロンで代表を務める城間英樹氏(左)とコスミックの中野芳彦代表=那覇市のコスミック

 契約では、新作のデザインをビターメロンが手掛け、融創文化はロイヤルティーとは別に制作費も出す条件。締結に合わせて契約金も支払った。今後、販売地域を広げていく計画で、ロイヤルティーは増えていく見通し。

 ビターメロンは、ニガウリの英訳。2018年から代理店を通して、ニガウリをあしらったキャラクターのビターベアを使ったTシャツなどのアパレル商品やアクセサリーを中国で販売していた。19年に中国のタレントや、お笑い芸人が愛用し、SNSで発信したことで、人気に火がついた。

 キャラクタービジネスでのアジア市場開拓を目指す融創文化が、この代理店を買収し、中国以外にも展開し始めた。融創文化は映画やアニメ制作のほか、中国で50カ所のテーマパーク運営などを手掛ける。

 ビターメロンとのライセンス契約で、アジアでのビターベアを使ったグッズの制作と販売の権利を得た。日本のキャラクターはかわいさの中にも洗練されたデザイン性があるとされ、中国で根強い人気があるという。

 ビターメロンは、琉球ゴールデンキングスなどのキャラクターデザインを手掛ける城間英樹氏と、Tシャツ販売のコスミックが共同で18年に設立。キャラクタービジネスでの展開を目指し、世界各地のライセンスショーに出展してきた。

 城間氏は「世界に通用する沖縄のキャラクターを発信してきたい」と話した。

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