ウチナーグチを取り入れると決めてから、曲選びも戦略性を持って臨んだ。配信した2019年当時に話題を集めていたのが、ディズニー映画アラジンの実写版。日本では6月に公開された。「世界的にヒットしているホール・ニュー・ワールドの波に乗る」と決めたという。
そして、7月6日に配信。ホール・ニュー・ワールド沖縄方言バージョンは、「バズった」。
再生回数はぐんぐん伸び、1カ月で30万回を超えた。「これまでで見たことのない数字」にメンバーみんなで喜んだ。ホマレさんはヒットの理由を「海外の人も含め、ウチナーグチを初めて聞く人が多く、新感覚で見られているようだ」とみる。
プロの演奏家とカメラマンが本気で作り上げたミュージックビデオにウチナーグチが加わり、新たな世界観が誕生した。世界的に話題となっているホール・ニュー・ワールドを選んだことで、海外の視聴者も巻き込んだ。
その後も三線で演奏するパプリカやクリスマスソングメドレーなどでヒットを重ねる。一青窈のハナミズキでは、200年前の古民家が並ぶテーマパーク「琉球村」を貸し切り、当時の服装で出演。琉球古典音楽家と琉球舞踊家も登場し、琉球王国時代の様子を再現した。再生回数は20万回だ。
ホール・ニュー・ワールドを見て感動したという台湾の実業家に誘われ、2月には台湾で首里城復興のチャリティーライブを開催。2日間で200人が参加し、10万円の寄付を集めた。その際に台北市のストリートで収録した喜納昌吉の花は74万回再生となっている。
イメージ動画や、ウェブCMの制作依頼といった企業案件も舞い込むようになってきた。ホマレさんは「苦しい時期が長かったが、続けて良かった。台湾の実業家や県内企業など、YouTubeを通して思いがけない出会いがあった。収入はまだまだ少ないので、メンバーの仕事につながるようにしていきたい」と話した。
「5Gが広まれば、動画はもっと日常的になる」とも強調。「これからもハイクオリティーにこだわったミュージックビデオを配信し続け、沖縄の若手アーティストを世界に発信する場にしてもいきたい」と展望している。
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