松屋フーズ(東京、瓦葺一利社長)は16日、牛丼チェーン「松屋」の沖縄県内4店舗限定で、定番の「牛めし(並盛)」の価格を従来の380円から280円に引き下げた。期限は設けていない。他社より安い「業界最安値」を打ち出して県内での浸透を図りながら出店を加速させる狙い。上條達也取締役営業本部長は「1年以内に2桁の出店にめどを付けたい」と意気込みを語った
2018年の県内進出で後発の同社は、とんかつやカレーの店との複合店を中心に5店舗にとどまっている。コロナ禍で出店計画を順調に進められなかったというが、今後は出店を加速させる方針。
同社は今年9月28日、全国の店舗で「牛めし(並盛)」の価格を380円に統一。牛肉の輸入価格上昇が背景にあり、県内は290円から90円上がっていた。今回の価格は価格改定前より10円安く、すき家の牛丼の290円(県内価格)、吉野家の牛丼の426円を下回る「業界最安値」を意識した。
上條取締役は「沖縄で支持される店作りに向け、まずは値付けから提案させてもらった」と説明。その上で「牛めしは作れば作るほどおいしくなる。ぜひ多くの県民に味わってほしい」と呼び掛けた。
車社会の沖縄で、大通りに面したロードサイドの店舗を中心に、本島中部から南部に向けて展開していく考えで、「那覇市内にも出店したい」と話した。
県内の牛丼チェーンは、吉野家が1993年に沖縄初進出し、16日までに17店を展開。すき家は2007年に進出し、23店を営業している。
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