急成長スタートアップはどのSaaSを使っている?:LegalForce編あの企業が使うバックオフィスSaaS(1/3 ページ)

» 2021年11月24日 07時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 昨今、バックオフィスにおけるSaaSの導入が盛んだ。経理、人事、総務、法務などなどさまざまなSaaSが登場し、しのぎを削っている。こうしたSaaSを最も活用しているのは、既存のオペレーションに縛られないスタートアップ企業だろう。

 急成長スタートアップは、どんなバックオフィスSaaSを導入し、どう活用しているのか。第1回は、自身も法務向けSaaSを提供するLegalForceに聞いた。

AI契約レビューとAI契約書管理を提供

 LegalForceは2017年4月に創業した、レイターステージのスタートアップだ。これまで41.9億円の資金を調達しており、従業員数は277名。弁護士でもある角田望社長のもと、契約書関連のSaaSを提供している。

リーガルテックであるLegalForceは、国内では実質的に競合のいないポジションに立っている

 法務部門向けに、AIを使って契約内容をチェックするSaaS「LegalForce」は根幹となるサービスで、導入企業は1000社、さらに250の法律事務所が利用している。日英の契約書をAIがチェックし、懸念点の洗い出しや代替文言の提案など、法務業務をサポートするサービスだ。

 1月に提供を開始した「LegalForceキャビネ」は、契約書を保管するSaaSだ。欧米では当たり前の契約ライフサイクルを管理できるよう、契約内容の一元管理だけでなく、それぞれの契約書の更新期限、終了期限の管理や通知機能などを持つ。GMOサインやクラウドサインなどの電子契約サービスから取り込めるほか、紙の契約書もアップロードすればOCRを用いて管理可能にしている。

導入SaaSの全体像

 創業4年半の同社だが、バックオフィスツールは基本的にSaaSで固めている。全体像は下記のようになっている。

LegalForce社のバックオフィスSaaS全体像
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