「ワンルームマンション投資」リスクを完璧に理解して購入した人は21.7% 購入のきっかけは?投資用不動産の購入者1010人に聞く

» 2022年02月09日 09時25分 公開
[ほしのあずさITmedia]

 不動産トラブルなどの無料相談事業を行うクオーレ(東京都台東区)が、新築ワンルームマンションの投資経験者を対象に「投資用マンション・不動産投資の失敗談」に関する調査を行った。その結果、投資のリスクを完璧に理解して購入した人は21.7%にとどまっていることが分かった。

投資 「投資用マンション・不動産投資の失敗談」に関する調査を行った(画像はイメージ)

 投資用ワンルームマンションを購入したきっかけを尋ねたところ、「自ら興味があり問い合わせた」(30.8%)が最も多く、次いで「職場に訪問や営業電話(不動産会社からの営業)」(26.0%)、「友人・知人の紹介」(22.1%)、「自宅に訪問や電話(不動産会社からの営業)」(20.9%)と続いた。

投資 投資用ワンルームマンションを購入したきっかけ(クオーレ調べ)

 購入時に受けた営業トークの内容は、「少額の資金で始められる」が48.8%と最も多く、次いで「長期的に安定した不労所得が得られる」(47.0%)、「節税効果が期待できる」(43.6%)と続いた。

投資 購入時に受けた営業トークの内容は?(クオーレ調べ)

 一方、管理費や修繕積立金、税金など、購入後の将来的な費用についての説明は受けたかという問いに、「かなり詳しく説明を受けた」と回答したのは25.1%と、4人に1人の割合ということが分かった。

 また、「投資のリスクを理解したうえで購入したか」という質問に「完璧に理解していた」と回答した人は21.7%で、多くの人がしっかりと理解をせずに購入しているという結果となった。

投資 投資のリスクを完璧に理解していたのは約2割という結果に(クオーレ調べ)

 不動産運用を始めて、購入前の想定とのギャップを感じたかという問いには、「かなり感じた」(26.3%)、「少し感じた」(38.5%)をあわせた約6割の人が「ギャップを感じた」と回答した。事前に投資について理解していたとしても、対処しきれない事態が起きる可能性があるということがうかがえる。

 ギャップがあると回答した人からは、「所有者として自分が対応しなければならないことがたくさんあった。災害などの被害で損失が大きかった」(20代男性、経営者・役員)、「家賃収入が得られるイメージだったが、実際はローン返済と相殺されて利益が少ない」(30代女性、会社員)という声があった。

 また損失が出ている原因は、「空室状態で収入がない」(39.3%)が最多で、「修繕費やリフォーム費で支出が多かった」(37.2%)、「家賃が下落してしまった」(34.0%)と続いた。

 調査は、新築ワンルームマンション(単身用)の投資経験者1010人を対象に実施。インターネット上で調査を行い、期間は1月7〜8日。

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