PPIH、第2四半期決算を発表 リニューアルしたPBが好調海外出店も継続(1/2 ページ)

» 2022年02月14日 13時14分 公開
[ITmedia]

 ドン・キホーテなどを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は2月10日、2022年6月期第2四半期(21年7〜12月)の連結決算を発表した。

人流が増えたことで既存店が回復

 売上高は9176億8000万円(前年同期比7.6%増)、営業利益は436億4400万円(同11.5%減)、経常利益は445億2300万円(同7.6%減)、当期利益は301億4800万円(同7.6%減)だった。営業利益については、四半期ベースで過去最高を記録した。同社の吉田直樹社長は、「現場で実行している施策の効果が出ている」と自信を見せた。期初に掲げたプライベートブランド(PB)強化などの施策が着実に進捗し、粗利率が改善したことが貢献したという。

決算の概要(出所:決算説明会資料)

国内ディスカウント事業ではPBが好調

 国内ディスカウント事業においては、21年10月に緊急事態宣言が解除されたことを受け、人流が回復。化粧品や酒類といった分野を強化し、ハロウィーン需要を取り込むことで、既存店売上高が前年同期を上回った。また、新規出店や業態転換も予定通り進捗した。

 同社は、21年2月にPBをリニューアル。売り上げに占めるPBの構成比は14%強まで上昇した。その結果、約0.4%の粗利率UPに貢献している。また、PBの売り上げは上半期の累計で前年比120%となった。例えば、21年12月10日に発売したチューナーレス スマートテレビは売り上げが1億円を超える人気商品になった。ゲーミングマットレス「ゴロゲー」も、商品特性と販促動画がマッチさせるようにした。PBのプロモーションについては、タレントとタイアップした店頭での陳列コンテストや、全国紙への出稿などを実施した。

好調だったスマートテレビ。AndroidTV機能搭載で、あえてテレビチューナーを外している(出所:リリース)

 DX関係ではデータ分析環境が整ったことから、トライアル施策を開始した。具体的には、顧客の来店頻度と購買額アップを実現するために、国内ドン・キホーテなどで利用できる電子マネー「majica」関連の施策を強化した。会員登録時に初回購買を促す時限ポイントを付与した結果、新規会員稼働率が改善したという。また、店舗の商圏3キロ以内に住む不定期来店顧客に対し、購買時に時限ポイントを付与する取り組みを行い、来店回数が向上する効果が見られたとしている。

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