新潟県、遅刻する"おむすび"少女の動画を公開 低迷するコメ需要の拡大を狙う：SNSで話題

[ITmedia]

　新潟県が1月24日に、「遅刻するおむすび少女」の動画を公開し、SNSで話題を集めている。低迷するコメの需要増加を狙う。

新潟県が「遅刻するおむすび少女」の動画を公開（出所：リリース、以下同）

　遅刻しそうな学生が、食パンをくわえて走っている場面が度々ドラマなどに登場する。この動画は、そんなシーンを参考につくられた。「遅刻するおむすび少女」では、登場人物が食パンではなく、新潟のコメを使用したおむすびをくわえて走っている。「遅刻するおむすび少女」は現在4本の動画を公開しており、「たれカツおむすび」や「鮭おむすび」をほおばりながら走る4人の登場人物が描かれている。

「遅刻するおむすび少女」

　制作の理由について新潟県庁の食品・流通課に聞くと、「マンガやアニメ、ドラマでよく見る遅刻しそうな少女が食パンをくわえて走っているシーンが、知らず知らずのうちに『朝ごはん＝パン』という認識を広めているのではないかと考えた。現に、朝食でコメを食べる割合は約50％というデータも出ている。そこで今回は朝ごはんをターゲットに、『朝ごはん＝おむすび』という認識を広めようと考え、プロジェクト実行に至った」とコメントした。

「遅刻するおむすび少女」

　年間1人当たりのコメの消費量は減少を続けており、50年前と比較すると約半分になった。新潟県庁はこういった現状に対し、「日本のコメの消費量は長年減少傾向にある。また、コロナ禍で外食産業が低迷し、さらに減少することも懸念している。業務用のコメが余り、在庫が増えることで、価格が下がるなど家庭用のコメにも影響が出るかもしれない」とコメントした。

国民1人・1年あたりの米の消費量推移（出所：農林水産省公式Webサイト）