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たばこを吸いながら働ける“サテライトオフィス” JTやダイキンが手掛けた「ハイスペック喫煙室」の特徴は?東京・二子玉川に開設(1/2 ページ)

» 2022年03月16日 16時00分 公開
[上間貴大ITmedia]

 三菱地所リアルエステートサービスは3月18日、東京都世田谷区に個室型サテライトオフィス「REALab powered by point 0 二子玉川」をオープンする。同社による個室型サテライトオフィスは東京・立川に続く第2弾。オフィス空間づくりを進めるpoint0(東京都千代田区)と共同で開発し、初めて喫煙可能フロアを設置する。その狙いとは? 施設の内部を取材した。

ワークスペース REALab powered by point 0 二子玉川

 REALabは、さまざまな企業が集まりオフィス空間づくりを進めるpoint0と共同で開発。point0の参画企業であるダイキン工業やTOA、オカムラなどの技術を投入し「多様なワークスタイルに対応」「個室型で個人ワークに特化」「安心・快適に働ける環境づくり」をコンセプトとした。

 第2弾となる同施設は、東急田園都市線・大井町線の二子玉川駅から徒歩6分の場所に位置し、3階建てのビルの2〜3階に構える。1フロアには、13の個室ブ―スを設置。全てのブースが完全個室となっているが、フロア中心に配したブース間はガラス張りになっていて、目隠しとして植栽を配した。

ワークスペース ワークブース、目線の先には植栽を配した

 担当者によると、個室全ての面を壁で遮うと圧迫感があり、ストレスを感じやすくなるという。そこで、目の前に植栽を配することで自然の中で仕事をする雰囲気を演出した。

 しかし気になるのは、向かいに座る人の“目線”だ。植栽だけで防げるのだろうか。担当者に尋ねたところ、目線を感じにくい植え方を採用したという。実際に座ってみたところ、確かに“ちょうど見えない位置”に枝や葉があり、ほとんど気にならなかった。

 また、フロア全体に鳥のさえずりや小川のせせらぎなどの自然音が流れている。これにも先述した「ストレスフリーへの配慮」という意味もあるが、音漏れを防止するマスキングの効果もあるという。各ブースのデスク下にもスピーカーを設置し、音漏れ防止の効果を高めている。

 防犯やセキュリティー面では、フロア入り口と全ての個室に顔認証を採用している。利用者はカードキーなどを必要とせず、プリンタの利用も顔認証で作動するように設定した。タッチレスの操作方法を採用することで、無人で運営でき、接触を減らせることから感染対策にもつながるとしている。

ワークスペースワークスペース 各企業の技術を応用
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