客が悪質なクレームを店側に突き付ける「カスタマーハラスメント」(カスハラ)が深刻化している。暴力行為、土下座の強要、無断撮影しSNSに投稿――。度が過ぎた行為に、現場は苦悩を募らせる。体調不良や離職にもつながりかねないカスハラ被害に、有効な手立てはあるのか。鉄道や航空、輸送などの現場で働く人が集い、カスハラの実態と対策について話し合った。
「産業の基盤である人材が毀損(きそん)されている」「労働へのリスペクトの精神が欠如している」――。交通や輸送関連の労働組合で作る「交運労協」(組合員約60万人)が5月23日に開いた政策研究集会。参加者からはカスハラ被害の実態とともに、怒りの声が上がった。
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