USEN-NEXT HOLDINGSが、音楽の聴き放題サービスを始める。動画や電子書籍のサブスク「U-NEXT」に2023年中をめどに導入予定だ。同サービスでは、解約理由の一つに「月額料金が高い」が挙がっている。コンテンツの幅を拡充し、ユーザー満足度を高め、そうした現状を打破する狙いがある。
U-NEXTは動画だけでなく、電子書籍や音楽など「メディアを超えたエンタメを1つのサービス内で楽しめる」ことを目指している。2019年1月には動画と電子書籍を統合、20年6月からは、新型コロナウイルスの影響もあり、課金型ライブ配信をスタートした。ミュージックビデオやライブ映像などの音楽コンテンツの拡充も強化している。
その一方、U-NEXTの解約理由の一つが「月額料金が高いこと」だという。
広報担当者は「音楽サブスクを導入することで、動画サービスとは別に音楽サブスクを利用するよりも『U-NEXTだけで完結できる』という点で満足度を高めていきます」とコメントした。
導入する音楽聴き放題サービスは、毎月ユーザーに付与している1200円分のポイントで支払える(追加料金が必要ない)金額感を想定している。
音楽サブスク導入にはもう一つ狙いがあるという。動画、電子書籍、音楽は、複数のエンタメをまたいで楽しむニーズが高まっており、「コンテンツ間での時間の奪い合いがない」という点に同社は注目している。
Googleが発表した「動画、漫画、音楽、ゲームの4つの領域を横断した調査」によると、「漫画と動画」「漫画と動画と音楽」「漫画と動画と音楽とゲーム」など、併用するコンテンツが増えるほど、エンタメに触れる時間が増えるという。
同社の広報担当者は「『呪術廻戦』のアニメを見たら原作が読みたくなる、King Gnuの楽曲が聴きたくなるなど、関連するさまざまなエンタメを1つのサービスで完結できるよう、ユーザーニーズに即したサービス設計にしたい」としている。
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