プレーヤーとして優秀な成績をあげ、晴れてマネジャーに昇進した……と思いきや、求められる役割がガラリと変わり、初めてのマネジメント業務に四苦八苦している人も多いのでは。上からの理不尽な指示、扱いの難しい部下からの突き上げなど、新任マネジャーが直面しがちなお悩みに答えます。答えてくださるのは、経営者JP 代表取締役社長・CEOの井上和幸氏。
Q:上司として、いろんな部下から頼られたい、相談を受けたいという気持ちがあります。ですが、部下のフォローにばかり時間を割いてしまい、自分のタスクを始めるのが夕方頃から……というのもしばしば。どう改善すればいいのでしょうか。
A:これはマネジャーなりたてあるある、ですね。この場合、相談者のマインドが重要です。
部下が、相談して来てくれることが喜びになっていませんか? 上司として目指すべき方向は、部下が上司に頼らずとも仕事を進められる状況を作ることなのです。頼られることではなく、頼られている状況が減ることを喜ばないといけません。
だからといって、相談してきてはいけないということではありません。重要な相談のためにこそ、上司がいるのです。
部下が何でも相談してくるということは、すなわち部下を育てられていないということです。上司が気にするべきは、部下が1人でできるようにしているか、いちいち確認しなければならないようにしていないか、ということです。
自分の時間がとれない問題の対処法は、自分に対してアポイントを入れることです。社内やクライアントとのミーティングと同じようにアポイントを入れて、それを部下にも共有しましょう。自分とのアポイントを入れることが、自分の時間を持つということになります。
ちなみにこの方法はマネジャーに限らず、誰でも使える方法です。自分の時間が取れず悩んでいる方は、一度実践してみてください。
株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
早稲田大学政治経済学部卒業後、リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職、取締役就任。その後、現リクルートエグゼクティブエージェントのマネージングディレクターを経て、2010年に経営者JPを設立。2万名超の経営人材と対面してきた経験から、経営人材の採用・転職支援などを提供している。2018年、経営人材が集う会員制プラットフォーム「KEIEISHA TERAACE」を立ち上げる。また、著書には、『社長になる人の条件』『ずるいマネジメント』他。「日本経済新聞」「朝日新聞」「読売新聞」「週刊東洋経済」「週刊現代」「プレジデント」フジテレビ「ホンマでっか?!TV」「WBS」その他メディア出演多数。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング