大阪府門真市がSDカード紛失 市民の顔写真入り、マイナンバーカードの申請サポート会場で

» 2022年06月28日 14時47分 公開
[ITmedia]

 大阪府門真市は6月27日、マイナンバーカードの申請サポート事業の会場で、市民1人の顔写真データが記録されたSDカードを紛失したと発表した。SDカード内のデータは、写真印刷後に毎回消去しているため、他の市民の顔写真は入っていないとしている。

大阪府門真市はマイナンバーカードの申請サポート事業の会場で、市民1人の顔写真データが記録されたSDカードを紛失(写真提供:ゲッティイメージズ)

 同市によると6月18日に同会場で、委託先の従事者がデジタルカメラで撮影した、サポート対象の市民の顔写真が記録されているSDカード1枚を紛失した。

 この従事者が、申請書に用いる顔写真をデジタルカメラで撮影した後、別の従事者が写真印刷のためにSDカードを取り出そうとしたところ、SDカードがカメラの中に入っていないことが判明したという。その後、従事者の手荷物検査や周辺を捜索したものの、SDカードを発見できなかった。

 本来の運用では、写真撮影後にカメラからSDカードを取り出し、印刷機に入れて印刷をする手順だった。だが市民へ申請書記入方法を説明することを優先したため、SDカードを取り出す作業があいまいになり、所在が分からなくなったと原因を説明した。

 紛失が判明した際には、市民に対して、SDカードが見当たらず、別のカメラで撮影する旨を説明し、あらためて撮影。申請サポートは完了したという。

 現在までSDカードを発見できず、引き続き調査を実施している。紛失による被害の発生などは確認していない。

現在までSDカードを発見できず、引き続き調査を実施している(写真提供:ゲッティイメージズ)

 同市は再発防止策について、「受託事業者に運用見直しや従事者への研修の実施など個人情報の安全管理措置の徹底を指導し、再発防止に努めていく」とコメントした。

 記録媒体の紛失については、兵庫県尼崎市でも6月21日に発生している。同市の発表によると、BIPROGY(旧日本ユニシス)の再々委託先の社員がUSBメモリを持ち出したまま、飲食店に立ち寄り、カバンを紛失した。

 尼崎市は、事件の原因として(1)社員に対し、持ち出す際に許可を得るべき旨を徹底していなかったこと、(2)セキュリティ便などを使用せず、事業所外に持ち歩いたこと、(3)作業終了後、その場で速やかにUSBメモリのデータ消去を行わなかったこと、(4)速やかに帰社せず、USBメモリを所持したまま飲食店に立ち寄り、食事や飲酒をしたことなどを挙げている。

 今回の門真市のSDカード紛失については、以上のような持ち出しや飲食店への立ち寄りはない。

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