敷地は約3万平米! 北海道に定員2人のプライベートヴィラが誕生自然が隣人である暮らし(2/2 ページ)

» 2022年08月18日 16時11分 公開
[熊谷ショウコITmedia]
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自然をそのまま受け入れる

 人口約6700人の弟子屈町は、町の65%が阿寒摩周国立公園に属し、国内最大のカルデラ湖である「屈斜路湖」や世界有数の透明度を誇る「摩周湖」、アトサヌプリをはじめとした「溶岩ドーム群」といった火山活動によって生み出された特異な自然景観をもつ土地となっている。「川湯温泉街」をはじめ、夏には和琴半島、砂湯などのキャンプ地があり、道内外から多くの観光客が訪れる。

冬には全面結氷する屈斜路湖
釧路川源流の春

 建築・設計を手掛けたのは、ロンドンを拠点とする建築デザインスタジオ「PAN-PROJECTS」。社会の多様性をテーマにさまざまなコラボレーションを通し、主に欧州と日本において作品を制作してきた。

 同施設の設計に当たっては、樹脂や製材された木材、工業製品の鉄など一般的に使用される建材が似つかわしくないと判断。通常は細すぎて廃棄されてしまう道産カラマツの耳付き材を採用したという。

道産カラマツの耳付き材を使用した「TAPKOP」外観

 「自然に手を加えてきれいに仕上げることが行き過ぎると、人工的になりすぎて人と自然のバランスが崩れてしまう。この宿ではそうではなく、完ぺきではない自然物をそのままに受け入れて付き合っていく、そんな空間とすることを目指している」とコメントしている。

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