「耳まで白い」 帝国ホテルがサンドイッチ用の食パンを開発捨てない

» 2022年09月20日 07時00分 公開
[ITmedia]

 帝国ホテル(東京都千代田区)は、食品ロス削減の取り組みの一環として、「耳まで白い」サンドイッチ用の食パンを開発した。同ホテルは「食品ロス削減」に取り組んでいて、サンドイッチ提供時に切り落としていた食パンの耳に着目し、10月1日から帝国ホテル 東京のショップ「ガルガンチュワ」で販売するサンドイッチに導入する。

「耳まで白い」サンドイッチ用の食パン

 同ホテルのサンドイッチは、見た目の美しさと食感を追及するため、食パンの耳を切り落として提供してきた。切り落とした耳はサンドイッチの具材が付着しているなどの理由で、再利用が難しいため廃棄していて、年間廃棄量は約2.5トンに達している。廃棄がでない食パンを開発するために、「約半年間試行錯誤して、切り落とし・廃棄が不要となる“新食感の白い食パン”の実現に至った」(同ホテル)という。

 新たに開発した「耳まで白い」食パンは、従来の食パンに比べて低温でじっくり焼成することで、「よりしっとりとした食感になり、耳まで白くてやわらかいため、耳を切り落とさなくてもサンドイッチとして提供が可能になった」(同ホテル)。

ミックスサンドイッチ
ガルガンチュワサンドイッチ

 使用するのは「ガルガンチュワ」で提供するサンドイッチだけでなく、今後は他のレストランにも広げていく予定で、そのために製造設備も更新する予定。「2023年度中に『帝国ホテル 東京』で提供する全てのサンドイッチからパン耳の廃棄をなくし、食品ロス低減を実現する見込み」(同ホテル)だという。

 4種類の具材をはさんだ定番の「ミックスサンドイッチ」が2268円、パン製のバスケットに4種類のサンドイッチを詰め、フルーツを添えた「ガルガンチュワサンドイッチ」が1万5120円。

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