「スマホで月収100万円」副業を不当勧誘 消費者庁、事業者名を公表 注意呼びかけその副業ほんとに大丈夫?

» 2022年11月19日 08時00分 公開
[ITmedia]

 「スマホで簡単 月収100万円」「定型文を送信した分だけ報酬発生」――。こうした誘い文句で副業を勧誘し、副業マニュアルを購入させた上で高額なサポート費用を請求する事業者を確認したとして、消費者庁が注意を呼び掛けている。

「その副業ほんとに大丈夫?」消費者庁が注意喚起を実施(同庁公式Webサイトより、以下同)

 こうした事業を行っていたのは、クレヴァー(東京都中野区)とカーマイン(東京都新宿区)。いずれも22年7月までに解散している。

 両社は、Webサイトを訪問した消費者にLINEアカウントの友だちを促し、「たった15分の作業だけで1万円の報酬となり3カ月後の報酬まで安定収入になります」などとメッセージを送信。

両社のWebサイト

 副業を行うためのマニュアル購入が必要だと伝え、約2万円の代金を支払わせるほか、「収益シュミレーションは必ず儲かります」(原文ママ)などと説明し、有料のサポートプランを契約させていた。

 消費者庁によると、21年5月以降、被害相談が10〜20代の若者を中心に、各地の消費生活センターに多数寄せられていたという。調査の結果、「虚偽・誇大な広告・表示」を把握したほか、サポートプランによる「収益シュミレーション」の金額を達成できた消費者は確認できなかったという。

有料のサポートプラン

 消費者庁は、公表した注意喚起の文面で「一般に、簡単に高収入を得られる副業はありません。決断を急がされても、一旦、LINEや電話から離れて冷静になり、家族などの周りの人にも相談するなどし、広告や勧誘の内容を吟味しましょう」と呼び掛けている。

 消費者庁では今年4月と9月にも、同様の手口で消費者に副業を勧誘し高額な費用を支払わせていた計8事業者を公表し、注意を促していた。

勧誘のLINEメッセージ

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