USJ再建の森岡毅氏 「勝ち筋が見えている」沖縄のテーマパーク構想失望から2年後、帰ってきた(3/5 ページ)

» 2023年02月23日 09時06分 公開
[沖縄タイムス+プラス]
沖縄タイムス

突然の計画撤回

 ガンペル氏に同行していた森岡氏は沖縄タイムスの取材に対し、「那覇空港第2滑走路建設決定が沖縄進出の決め手になった」と説明。急成長するアジアからの観光客を取り込めるとの考えを示した。「美しい海と独自の文化を持っており、観光のポテンシャルが高い。飛行3時間圏内にアジアの主要都市をカバーできるのは、ハワイと比較しても地の利がある。テーマパーク事業で十分採算ベースに合う強さを持っている」としている。

 ところが、同年11月、米メディア大手のコムキャストがUSJ運営会社の買収を発表。経営陣が入れ替わった同社は、翌16年5月に沖縄でのテーマパーク事業からの撤回を決めた。急転直下に起こった予想外の展開にメディアは大騒ぎとなった。

 森岡氏は同年7月の共同通信の取材に「収益性は申し分なかった」と悔しさをにじませながら、答えている。

 期待が高まっていた沖縄本島北部地域は失望感に包まれた。那覇空港から離れた本島北部地域でのテーマパーク構想は、集客や資金面の課題が多く、USJ並の資本力やノウハウを持った大手企業でないと無理と考えられた。そして、そのチャンスはしばらくはやってこないだろうとの諦めの雰囲気が広がっていた。

 その失望から2年後、森岡氏が帰ってきた。

故・翁長雄志知事(右)に沖縄でのテーマパーク建設を報告するグレン・ガンペル氏=2015年7月、沖縄県庁

Copyright © The Okinawa Times All rights reserved.