ここ2年ほどで新築を中心に目立って増えているのが、共用部にワークスペースのある物件だ。リモートワークが多くなると、自室以外に仕事ができる場があるのはうれしいが、設備は物件によってさまざま。オープンなデスクがあるだけの物件もあれば、個室ブース、会議室、各席にモニターが用意されている設備が充実した物件まで出ている。もちろん、設備が充実しているほど賃料は高くなるので、予算との相談にはなる。クリエイティブな仕事をしている人などは、参考にしたい。
屋上、バルコニー、眺望を売りにする物件も増えてきた。リモートワーク中の気分転換を求める声に応えたものだろう、中古でも、これまで使っていなかった屋上を使えるようにする例などもある。また、屋上でも仕事ができるようにWi-Fi、電源を備えた物件も出ている。SOHOとして使える賃貸住宅もあるが、残念ながらまだまだ全体としては非常に少なく、ここは今後に期待したい。
音問題に限らず、入居後のトラブルを懸念するなら、建物をよく知っている会社から借りたい。外部からすると不動産会社はどこも同じに見えるが、医者に外科、眼科、皮膚科などがあるように、不動産会社にも得意分野がある。仲介だけをやっている会社、自社あるいはグループ会社で管理をやっている会社、建設からやっている会社――など業務内容にバリエーションがあるのだ。建物全体の管理をやっている会社であれば、過去に建物でどんな音トラブルがあったかなどを知っていることがあるので、聞いてみると参考になるだろう。
リモートワーク中は、インターネット回線のスピードが大きな問題になる。この点は新しい物件ほど意識されているようだ。古めの物件、特に2010年以前に建てられた物件では、部屋まで光ケーブルが配線されていない、1本の回線を建物全体で共用している、そもそも最大速度の遅いプランを導入しているなどのケースがある。仕事をする上での生命線でもあるので、内見時にその場でスピードを図ってみる、業者に聞いてみるなど、入念に確認するべきだろう。
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