ご近所、建物内の音に悩まされにくい部屋といえば、定番は最上階の角部屋だ。音のトラブルの原因は上の階の音がほとんどで、下の階の音に悩まされるケースはほとんどないからだ。
ただし、こうした「音」以外のメリットもあることから、最上階の角部屋は同じ建物でも賃料・販売価格が高く設定されがちだ。コストを抑えたいのであれば、最上階ではなく、単に角部屋を選択するのもよいだろう。
最上階・角部屋以外で音に悩まされにくい部屋を探すためには、両隣その他の間取り、建物内の設備などが分かる図面をチェックするとよい。多くの人は自分の部屋の間取り図だけを見て満足するが、音は自分の部屋の外から来ることが多いからだ。
最近ではポータルサイト、自社サイトも含め、図面を掲載していない物件も多い。気になる物件があったら、図面を見せてもらえないか聞いてみるとよいだろう。ただし、ワンルームや分譲マンションによくある、縦長住戸の中央に廊下が通る間取りの場合は、部屋ごとの間取りに変化がなく、あまり参考にならないこともある。
図面を見る際は、仕事部屋を中心に寝室など、静かであってほしい部屋の隣がどうなっているかがポイントになる。隣戸との間に水回りや収納、廊下などが挟まれていればその分、音で悩まされにくくなる。一方、何でもかんでも挟んでいればいいわけではなく、隣にエレベーターやごみ置き場がある場合には機械音、足音などが気になる可能性もある。
住戸内でも同じだ。同じ2LDKの間取りでも、居室がリビングとつながっている間取りは音が聞こえやすく、リビングと水回りや収納を挟んで配されている居室は音が聞こえにくい。2室ともに音の聞こえない部屋が欲しいのか、1室だけ独立している部屋があればいいのかなど、使い方によって好ましい間取りは異なる。リモートワークにどの部屋を使うかを考えて図面を見ることをおすすめする。
例えば、図面1は、1階に玄関のあるメゾネットで階段、廊下を挟んで2居室が離れて配されているのでそれぞれの独立性が高い。
一方で、図面2を見るとリビングから続く1室はもちろん、その奥の1室も壁1枚で隔てられているだけであるため、図面1に比べると音が聞こえやすい・漏れやすい可能性がある
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