新品でも中古でもない「整備品スマホ」は日本で流行る? Back Market創業者が来日(1/2 ページ)

» 2023年05月11日 06時30分 公開

この記事は、Yahoo!ニュース個人に4月19日に掲載された「新品でも中古でもない「整備品スマホ」は日本で流行る? Back Market創業者が来日」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。


 4月19日、新品でも中古でもない「整備品」スマホを取り扱うBack Marketが、日本における事業展開について報道関係者向けの説明会を開きました。

 そもそも整備品とは何なのか、また中古市場の拡大が期待される日本で流行する可能性はあるのか、運営会社に聞いてみました。

photo Back Marketで買える整備品スマホの例(筆者撮影)

日本のスマホ市場にローカライズ

 Back Marketは、2014年にフランスで設立後、世界17か国に事業を展開しています。電子機器のリユース需要が世界的に高まる中で、新品と中古の間にある「リファービッシュ」市場を狙っているのが特徴です。

photo 創業者でCEOのティボー・ユグ・ドゥ・ラローズ氏は、「新品よりもリファービッシュを第1の選択肢にしてほしい」と語る(筆者撮影)

 リファービッシュとは、日本語では「整備済製品」とか「中古整備品」と訳されています。単なる中古品との違いとしては、専門の業者が整備や修理をしており、独自の品質保証を付けている点を挙げています。

photo リファービッシュ品の位置付け(Back Market提供資料より)

 具体的には、Back Marketでは購入後30日以内であれば理由を問わずに返品が可能。さらに配達日から1年間の動作保証があり、バッテリー容量は初期容量の80%以上を保証しているといいます。

 Back Market自体は、こうしたプラットフォームの運営に徹しているとのこと。実際にスマホを整備し、消費者に向けて販売しているのは所定の審査を経た事業者となっています。

 主に取り扱っているのはiPhoneやiPad、Apple Watchといったアップル製品ですが、アップル自身も「認定整備済製品」としてリファービッシュ品を販売しています。

 しかし価格は大きく異なり、アップルの整備品は新品価格の15%オフ程度であるのに対し、Back Marketの整備品はA、B、Cのグレードによって30〜70%オフ、平均50%オフとしています。

 例えばBグレードの場合、画面にキズはないが、「本体に50cm(腕の長さ程度)以上離れたところからでは確認できない程度のごく軽いキズ」があると説明されています。

 展示されたiPhoneのサンプルには、たしかに近くで見るとはっきり分かるキズが複数ありましたが、ケースを付けて使うのであれば気にならないレベルといえそうです。

photo BグレードのiPhoneの例(筆者撮影)
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