歌舞伎町タワーに「行動認識AI警備システム」導入不審な動きを感知

» 2023年05月29日 09時39分 公開
[堀井塚高ITmedia]

 新宿ミラノ座の跡地に開業した高層複合施設、東急歌舞伎町タワー(東京都新宿区)で、東急セキュリティ(東京都世田谷区)の警備オペレーションサービス「TS-Zero」(ティーエスゼロ)の運用が始まった。

 AI技術を採用した警備システム「アジラ」と人による警備オペレーションの連携により、事件・事故を未然に防ぐのが狙い。東急セキュリティがTS-Zeroを提供するのは、同社の有人警備業務としては初となる。

東急歌舞伎町タワー(提供:写真AC)

 TS-Zeroは「クラウド録画式防犯カメラ」「AI画像解析技術」などと警備オペレーションを組み合わせたサービス。行動認識AIが通常の行動を自律学習するアジラは、既存の防犯カメラとAI技術を組み合わせ、ふらつき、転倒、けんかといった異常・不審行動を検出すると、即座に映像を警備用のモニターに送信する。

事件・事故発生から検知まで1秒(出所:プレスリリース、以下同)

 人の動きに対する検知精度が高く、人間の目では捉え切れない些細な動きも見逃さないため、防犯カメラの映像を監視する警備員の見落としなどを低減できるという。またローカルで完結するネットワーク構成なので、防犯カメラの映像が外部に流出するリスクもないという。

AI警備システム「アジラ」で検知可能な行動

 新宿・歌舞伎町の新名所となった歌舞伎町タワーは、高さ約225メートル、地上48階、地下5階建てのホテル&エンターテインメント施設。施設内にオフィスエリアはなく、下層階には映画館、劇場、ライブホール、レストランなどが軒を連ねる。4月14日の開業から約1カ月で来館者数100万人を突破している。

本施設2階ステージでのイベント

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