Sansan(東京都渋谷区)は6月6日、新卒初任給を引き上げると発表した。2024年4月の新卒入社における初任給を、従来の36万円から40万円に引き上げる。賞与と合わせた想定年収は504万円から560万円へと50万円以上の増加となる。
総合職およびデザイナー職の月給は、月間30時間相当の固定残業手当を含んだ40万円になる。月給2カ月分を想定した標準的な賞与額と合わせ、想定年収は560万円。エンジニア職・研究開発職も同様だが、経験やプログラミング能力に応じて個別に対応するとしている。
今回の発表について同社は、「事業成長のスピードをさらに一段引き上げる」ためとしている。初任給だけでなく給与テーブル全体を改定し、23年4月に入社した新卒社員の給与も、6月以降の給与改定タイミングで同水準まで引き上げる予定。
人材確保を優先課題と捉え、同様の動きは各社でも進んでいる。伊藤忠テクノソリューションズは、2月に23年度の大卒初任給を23万円から29万5500円へ引き上げると発表した。また、星野リゾートは3月に24年入社者の初任給を引き上げると発表。大卒で11.7%引き上げ、24万円にすると明らかにした。
労務行政研究所が5月に発表したデータによると、東証プライム上場企業157社で23年度に全学歴の初任給を引き上げた企業は70.7%に上る。22年度の41.8%と比較して、3割弱の増加を見せている。
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