7年前に大ブレイクした「水平開きノート」、その後どうなったの?あの話題は今(1/4 ページ)

» 2023年07月31日 07時00分 公開
[小林香織ITmedia]

あの話題は今:

 かつて一世を風靡した(ふうび)した商品やサービスはなぜ生まれ、その後どうなったのか? また、話題になった企業の取り組みは、現在どう進化しているのか。流行の背景、ビジネスとして成功した理由、生き残り策などに迫る。


 1つのツイートが大当たりして注文が殺到、それから7年以上が経過した現在も根強い人気を誇る「水平開きノート」。同製品を開発した中村印刷所(東京都北区)は、廃業寸前から年間売り上げを3倍に増やし、一躍有名企業に。まるで奇跡のようなサクセスストーリーだ。

約7年前にオリジナルの「水平開きノート」が大ブレイクし、時の人となった中村輝雄社長(筆者撮影)

 中央が膨らまず真っ平らに開く同製品は、書きやすい、ワイドに使える、コピーやスキャンがしやすい、取り外しても使えると利便性が高い。

 中村印刷所の中村輝雄社長(80歳)が社運をかけて開発した製品であり、「おじいちゃんのノート」とも呼ばれる。メディアで続々と紹介され、中村氏は時の人に。中村印刷所は大復活を遂げ、今では海外にも販路を広げているというから驚きだ。

 大勢の人が会社に押しかけ、電話やファックスが鳴り止まず、メールボックスがパンク状態になった2016年1月以降、「水平開きノート」にはどんな展開があったのか。中村氏の仕事場を訪ねた。

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