「辞めたけど良い会社」ランキング、中小＆ベンチャーの特徴は？：退職者が選ぶ

[熊谷ショウコ，ITmedia]

　退職者から「良い会社だった」と思われている企業には、どのような特徴があるのだろうか。就職・転職のための口コミサイトを運営するオープンワーク（東京都渋谷区）が発表した「退職者が選ぶ『辞めたけど良い会社ランキング』中小ベンチャー企業編」によると、1位は少人数精鋭のコンサルティング企業であるスカイライト・コンサルティングだった。

　上位にランクインした企業は全体平均と比べ、特に「社員の士気」「風通しの良さ」「20代成長環境」「人材の長期育成」のスコアが高得点となっていた。

オープンワークが「退職者が選ぶ『辞めたけど良い会社ランキング』中小ベンチャー企業編」を発表（提供：ゲッティイメージズ）

　調査では、従業員数300人以下の企業を中小＆ベンチャー企業として集計。2位はコンサルティング企業のケンブリッジ・テクノロジーズ・パートナーズ、3位は人材紹介＆コンサルティング企業のアクシスコンサルティングだった。

　ランキング30社中6社がコンサルティング業界、4社がSler関連、その他飲食やアパレル、人材、インターネットなど、さまざま業種からランクインした。

退職者が選ぶ「辞めたけど良い会社ランキング」中小ベンチャー企業編（出典：プレスリリース、以下同）

評価ポイントは「20代成長環境」などが平均より高い傾向に

　TOP30の企業に投稿された口コミや評価スコアを見ると、新卒入社者よりも中途入社者による投稿が比較的多い傾向にあった。各評価項目の平均スコアを全企業規模の全体平均スコアと比較すると、「社員の士気」「20代成長環境」「人材の長期育成」「NPS（ネットプロモータースコア：友人や家族にどの程度すすめたいか）」のスコアは1点以上、「風通しの良さ」は1点近くの差を付けて高評価となっている。

退職者による評価ポイント

　口コミでは「会社の仕組み作りに自分も関われる」「社員に一体感があり、フラットである」「自身の成長を実感できる」といった声が見られた。オープンワークは「少数精鋭だからこそ経営層との距離が近く、会社が成長する過程や社員が一丸となってミッションに向かう様子を感じられるのではないか」として、「こうした環境の中、裁量権を持って自身を成長できる、掛け替えのない経験が高く評価されるポイントとなっているようだ」と分析している。

　調査対象となったデータは2020年以降、元社員から口コミサイト（OpenWork）に寄せられた口コミ6万7064件。対象企業は口コミ投稿が5件以上ある、従業員数300人未満の8045社。