「たまごっち」は今…… 全世界で4000万個以上売れた大ヒット商品はどう進化しているのかあの話題は今(1/2 ページ)

» 2023年09月30日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

あの話題は今:

かつて一世を風靡(ふうび)した商品やサービスはなぜ生まれ、その後どうなったのか? また、話題になった企業の取り組みは、現在どう進化しているのか。流行の背景、ビジネスとして成功した理由、生き残り策などに迫る。


 たまご型の携帯育成デジタルペット「たまごっち」は1996年11月に発売され、大ヒットした。初代は全世界で4000万個以上売れたが、現在はどうなっているのだろうか。バンダイの企画担当者に話を聞いた。

 たまごっちは、ゲーム内のキャラクターに「ごはん」「おやつ」を与えたり、トイレの世話をしてあげたりして遊ぶのが特徴だ。キャラクターの機嫌や成長の変化を楽しむ。「死」の概念を取り入れたり、何者か分からないユニークなキャラクターを採用したりしたことも大ヒットの要因だ。初代が登場して以降、さまざまな機能が追加され、進化を続けている。

初代のたまごっち

 新機能を搭載した新商品という視点で、歴史を振り返ってみよう(全てを網羅しているわけではない)。

 2004年発売の「かえってきた!たまごっちプラス」には、赤外線通信機能を搭載した。他の人のたまごっちと通信することで、キャラクター同士の「なかよし度」がアップ。恋愛結婚をして子どもが生まれる仕様だった。

1990年代のシリーズ
2004年以降には赤外線通信機能を搭載

 08年の「たまごっちプラスカラー」では、液晶画面が白黒からカラーに変化。14年の「TAMAGOTCHI 4U」ではNFC通信機能が搭載され、街中のデータスポットなどで限定データを入手できるようになった。18年の「たまごっちみーつ」は、専用アプリと連動する機能が搭載された機種だ。21年「Tamagochi Smart」はタッチ液晶が特徴で、23年6月に最新機種の「Tamagotchi Uni」(希望小売価格8250円)を発売。Tamagotchi Uniには初めてWi-Fi機能が搭載された。

カラー液晶を搭載
NFC通信を搭載
「Tamagochi Smart」はタッチ液晶が特徴

 たまごっちは累計で全世界9100万個以上が売れた(23年3月時点)。現在では北米や欧州など35以上の国やエリアで販売されている。こうしてみると、4000万個以上売れた初代のたまごっちがいかに大ヒット商品だったかが分かる。

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