阪神優勝でも阪急百貨店はセールをやらない、なぜ?(1/3 ページ)

» 2023年11月03日 15時54分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 プロ野球日本シリーズで阪神とオリックスによる59年ぶりの関西球団同士の頂上決戦が熱気を帯びている。経済活動にも影響を与え、チームゆかりの百貨店やスーパーがセールを準備。エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは、阪神が38年ぶりの日本一を達成した場合、傘下の阪神百貨店やスーパーで感謝セールを予定する。一方で、傘下の阪急百貨店ではセールを行わない方針だ。同じ企業なのになぜ阪急は阪神セールを開かないのだろうか。

阪神のリーグ優勝を記念するセールは多くの買い物客でにぎわった=9月15日、大阪市北区の阪神梅田本店(甘利慈撮影)

 「阪急でもセールをやったらいいのに」

 阪神のリーグ優勝後、こうした声がH2O経営陣にも届くというが、荒木直也社長は2日の中間決算会見で「同じ会社だからと、阪急で便乗してやろうというスタンスは取らない」と一蹴した。

 9月、阪神が18年ぶりにセ・リーグ優勝したのを記念して阪神梅田本店(大阪市北区)は7日間のセールを実施。「虎ファン」でにぎわい、昨年4月のリニューアルオープン以降、過去最高の週間売り上げを記録した。一方、おしゃれな洋服や高級ブランド品が目を引く阪急うめだ本店(同)は対照的に、ふだん通りの営業を続けていた。

 荒木社長は「同じ会社でも屋号は2つで、(違う顧客層に向けて)2つの商売をやっている。阪神タイガースの優勝のときは阪神ファンに阪神百貨店で楽しんでいただく。ブランドを大切にしたい」と話す。

       1|2|3 次のページへ

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.