「プーマ」ブランドのガテン系作業服 3年で売り上げ2倍に妄想を現実にした社長(1/3 ページ)

» 2023年11月05日 08時30分 公開
[産経新聞]
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 世界的なスポーツブランドとして知られるドイツの「プーマ」。和歌山県有田市のメーカー「ユニワールド」は、プーマブランドの作業用品を展開している。セーフティーシューズから手袋、作業服へと広げ、今年、プーマで統一したワークスタイルを提案。それを可能にしたのは、長年にわたって築いたプーマとの信頼関係だ。一昔前の作業服のイメージを変える商品には、「働く人たちのモチベーションアップにつながれば」との思いが込められている。

履き心地や仕様、日本人にフィット

 有田市郊外にあるユニワールド本社。北米などに生息する大型の肉食哺乳類「ピューマ」が飛び跳ねる姿をかたどったプーマのロゴマークの看板が目につく。社内のディスプレールームにはプーマのロゴが入ったセーフティーシューズや手袋、作業服などの商品が並ぶ。

「プーマ」のセーフティーシューズを手に「仕事の力になるような商品を手掛けたい」と話す江川真史社長=和歌山県有田市

 同社がプーマと最初に接点を持ったのは12年前。プーマの本社があるドイツ国内で行われた安全用品の展示会で、江川真史社長(62)がプーマのセーフティーシューズの製造ライセンスを持つ会社関係者と知り合った。

 「プーマと作業用品の世界に参入できたら…そんな妄想が働いた」。江川社長は当時を振り返る。

 願いがかなって2年後、国内の代理店としてセーフティーシューズを扱うように。当初は欧米仕様の商品を輸入して販売していたが、日本人に合った商品の企画を任されるようにもなった。

 ユニワールドは国内には自社工場を持たないが、協力工場に外注する形で自社ブランドの商品を製造している。「細かいところまで日本人に合うようにしている。履き心地や仕様などを、こちらが認める規格で作らせている」と江川社長はいう。

 今年10月からはセーフティーシューズに手袋、作業服を加えたプーマブランドの新しいスタイル「プーマ・アット・ワーク」を展開している。

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