1泊6万円以上! 鳥取砂丘に「五つ星ホテル」 米マリオットの狙いと課題(1/4 ページ)

» 2023年11月10日 11時25分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 国立公園・鳥取砂丘(鳥取市)に令和8年、世界的なホテルチェーン「マリオット・インターナショナル」(本社・米国)の最高級ブランド「ラグジュアリーコレクション」が開業する。海外の富裕層をメインターゲットに1泊6万円以上の宿泊料金を見込む。鳥取砂丘一帯は年間160万人以上が訪れる観光地ながら、宿泊施設がほとんどないことから通過点に終わっており、同ホテル進出により世界的リゾートとしての知名度アップに期待の声があがる。一方、周辺観光との連携や移動のための交通手段確保などの課題が早くも浮上し、山陰初の五つ星ホテルの行方が注目されている。

鳥取砂丘での開業が決まったマリオット・インターナショナルのホテルの外観イメージ(INA新建築研究所提供=変更の可能性あり)

会員1億8200万人

 「鳥取砂丘に積もる雪を見たい。インスタ映えする光景だと思う。世界に1億8200万人いるマリオットグループの会員は砂丘の魅力にひきつけられるだろう」

 10月末、鳥取市役所で行われたホテル開業の記者会見。同社の日本・グアム担当エリアヴァイスプレジデントのカール・ハドソン氏は鳥取砂丘で体感した魅力を具体的にこう語った。

 世界で31ブランド約8600のホテルを展開する同社。鳥取砂丘で運営するホテルを、同社の最高級ブランドの1つであるラグジュアリーコレクションとしたことについては「ラグジュアリーコレクションはソフトブランド。(同社のブランドの1つである)ザ・リッツ・カールトンなど確立したハードブランドとは異なり、柔軟性があって鳥取らしさを打ち出せる」と説明。「鳥取砂丘で最初に開業することを大切に考えている。アドバンテージ(有利)もある」と述べた。開業時点で、同社が日本で展開するラグジュアリーコレクションブランドのホテルは6軒目となる。

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