昭和を疾走した「小さな」名車 ダイハツが送り出したヒーローたち(2/3 ページ)

» 2023年11月14日 17時42分 公開
[産経新聞]
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先取りし過ぎた

 そんな初代から時は流れて平成8年、「ミゼットII」(1人乗りトラック)が誕生した。

 池田工場内の「ミゼット工房」で専門の熟練技術者の手作業で組み立てられたもので、フロント中央にスペアタイヤを抱き、左右に独立した丸目のヘッドライトというユニークな顔。翌年には2人乗りも発売された。

映画で疾走したお馴染みのミゼット。筆者の実家にもこれがあった (ダイハツ工業提供)
軽より小さな車「ミゼットII」。今だったら…(ダイハツ工業提供)

 今の時代なら、カメレオンのようなかわいい顔をした電気自動車−と人気が出そうだが、ちょっと売り出す時代が早かったようだ。

 地球環境にやさしく−と「従来の軽自動車よりもさらに小さいボディー」を売りにしたが、荷台の積載量が150キロしかなく、13年に生産を終了したのである。

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