軽商用EV、三菱自動車「ミニキャブ」新モデル発表 トヨタ、ホンダ陣営と販売競争へ

» 2023年11月24日 19時30分 公開
[産経新聞]
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 三菱自動車は24日、ワンボックスタイプの商用軽自動車の新型電気自動車(EV)「ミニキャブEV」を12月21日から発売すると発表した。従来の軽商用EV「ミニキャブ・ミーブ」をベースに開発し、航続距離や安全機能を改善したほか、荷室のスペースを拡大し利便性を高めた。今後、インドネシアなど東南アジア市場にも投入する方針。

三菱自動車の軽商用EV「ミニキャブEV」

 航続距離は従来比35%向上の180キロ、約7.5時間の普通充電で満充電にできる。オプションの急速充電対応の場合は約42分でバッテリー容量の約8割の充電が可能という。

 衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能、急な坂道でもスムーズに発進できる「ヒルスタートアシスト」などで安全装備の充実を図ったほか、スペアタイヤを廃止して荷室の最大積載量を350キログラムに拡大。バッテリーは車内での家電製品の利用や非常用電源にも使えるようにした。価格は243万1千円から。

 軽商用EVについてはスズキとダイハツ、トヨタ自動車の3社が共同開発車を今年度内に、ホンダも来年春に、それぞれ投入する予定。三菱自の今回のモデルを合わせ、3陣営の相次ぐ新型車投入と販売競争でガソリン車からの本格的な転換が動き出す見込み。

 これに伴い三菱自は来年度は軽EV需要が急速に立ち上がり、軽商用バンの全体需要の約2割に当たる4万台強をEVが占めると予測しており、他陣営に先駆けて新型車を発売することで攻勢をかける構えだ。

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