同社が展開する18カ国のうち日本の成長率がトップとなっているのは、「成長中のマーケットである要素が大きい」とのこと。
「日本の中古市場は、欧州よりもやや遅れて拡大中です。この勢いにうまく乗れるように、日本法人では15人ほどの社員を雇って、ローカライズに注力しています。日本人の消費者にとって使いやすいサイト開発に加え、グローバルで培ったマーケティングノウハウも生かしています」
グローバルにおけるバックマーケットの目標を聞くと、「中古スマホが占める割合をスマホ市場全体の70%に到達させること」だという。
「参考としたのは自動車市場で、グローバルでの自動車の販売台数は約70%が中古車になっています。30〜40年前は新品ばかりだった市場が、ここまで変化した事実を見ると、スマホで同じことが起きても不思議じゃないなと」
日本での取り扱いはスマホやタブレットなどの電子機器と周辺機器のみだが、欧米では、テレビや掃除機などの家電やゲームまで幅広くそろう。「中古品の選択」が一般化しつつあるようだ。
日本市場の拡大における課題は、「リファービッシュ製品の認知向上」だと山口氏。
「中古市場自体は盛り上がっていますが、品質にこだわった『リファービッシュ製品』の認知は取れていません。当社は中古品に抵抗がある人に選んでもらわなければいけないので、いかにブランド価値を高めて意識を変えてもらうかが重要になります」
その先に見据えるのは「カテゴリーの拡充」と「買い取りへの参入」だ。
「カテゴリーを増やすことで、リファービッシュ製品をより身近に感じてもらえるだろうと考えます。当たり外れがある“中古品”ではなく、安心して買える“リファービッシュ製品”として認知を広げていければと。中古業界の重要な要素である『買い取り』にも参入することで、中古品を集めて直して売る循環を自社でつくっていきたいですね」
少しでも節約したい人が増えている今、サステナビリティにも貢献する中古品ビジネスには勝機がありそうだ。とはいえ市場が広がるほど競合は増える。そうなれば、さらなる差別化が求められるかもしれない。
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