2023年冬のボーナス、「増加」が約2割 建設業などが上向き傾向

[カワブチカズキ，ITmedia]

　帝国データバンク（東京都港区）は、2023年の冬の賞与に関する調査を実施した。その結果、「賞与がある」は79.9%を占め、「賞与を増加する（した）」企業は24.1％であることが分かった。

2023年冬の賞与について（画像はイメージ、提供：写真AC）

　「賞与はない」は12.2％にとどまったが、「繊維・繊維製品・服飾品小売」は40.2％、「飲食店」は32.3％にのぼった。ただし、いずれも22年より5ポイント以上低下していることから、徐々に賞与を支給しない企業は減少していることがうかがえた。

冬の賞与の支給状況（1人あたり平均）（出所：プレスリリース、以下同）

　業界別で見ると、6つの業界で冬季賞与が「増加」する割合が2年連続で高まり、建設業などで上向き傾向が見られた。賞与を増やす企業からは「受注残はバブル期以上」（鉄骨工事）、「円安によるインバウンド需要の拡大」（旅館）などの意見が聞かれた。

　実質賃金の減少が続くなか、賞与の増大が消費拡大の起爆剤となるのか注目だ。

冬のボーナスが増加する企業の割合

　調査は11月16〜30日に実施した。有効回答企業数は1万1396社で、冬季賞与の動向に関する調査は20年から4回目。