開業が9年以降へと変更され、大幅な遅れがほぼ確実になるなかで、川勝知事は、南アルプス以東の山梨県駅までを、先行的に部分開業させるべきとの主張を繰り返している。山梨県の長崎知事は工事完了時期変更発表後の20日の定例会見で、「リニアは全線開通で初めて効果が最大化されることが大前提」としながら「南アルプストンネルは長大、巨大な工事となって相当程度の日数もかかる。とすれば品川から甲府の間を行ったり来たりというのもない話じゃない。JR東海がそういう経営判断できるように環境を整える現実的な対応を考えたい」と、これまで部分開通について公式的な発言を避けてきた中で、一歩踏み込んで発言した。
一方で、甲府商工会議所は、山梨県駅を早期に完成させ、現在のリニア実験線の一部として活用することを県やJR東海に要望している。
現在の実験線は都留市の山梨実験センターだけで乗降。そのため実験センターで乗り込み、時速500キロを体験した後、また実験センターに戻ってリニアから降りるという状況だ。これに対し、実験センターと山梨県駅の両方で乗降できれば、甲府地域への観光客流入につなげることができるという読みだ。
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