NTTドコモは12月26日、東京・有明アリーナで開催する「NTTドコモ Presents WBA・WBC・IBF・WBO 世界スーパー・バンタム級王座統一戦 井上尚弥vsマーロン・タパレス -streaming on Lemino-」を、映像配信サービス「Lemino」で独占無料生配信する。
試合は井上選手が所属する大橋ボクシングジム(横浜市)が主催。4階級制覇を果たすとともに、スーパー・バンタム級初戦でWBC・WBOの2団体の王座を獲得した井上選手が、バンダム級に続き2階級での4団体王座統一をかけて、WBA・IBF2団体の王者マーロン・タパレス選手(フィリピン)との戦いに挑む。
12月24日には横浜ベイシェラトンホテル&タワーズで記者会見が実施された。会見には井上選手が契約している米興行大手Top Rank(トップランク)社のボブ・アラムCEOも共同プロモーターとして出席。井上選手について「歴史的なスーパースターと名を連ねる素晴らしい選手だと認識している」と話した。
アラムCEOはモハメド・アリやマニー・パッキャオなど歴史的名選手の試合をプロモートし、世界のボクシングビジネスを築き上げてきた経営者だ。会見後の囲み取材の模様をお届けする。
――今回の井上選手の試合をどう見ていますか?
素晴らしいファイトになると思います。この階級で井上を破るボクサーはいませんが、フィリピンのタパレスにも才能があります。ですが私は井上選手が勝つことに自信を持っています。いずれにしろ、明日はいい試合になるでしょう。日本市場は素晴らしいと思っています。良いボクサーとファンがいて、スポーツとしてのボクシングをサポートしてくれています。
――今回の試合は米国でも注目されていますか?
特に米国では、井上選手は(ボクシングの全階級で体重差のハンディがない場合に誰が最強であるかを指す)パウンド・フォー・パウンド(PFP)のベストとして名前も挙がっていますから、PRの面からみても非常に人気のある選手です。この試合は(米ウォルト・ディズニー・カンパニー傘下のスポーツ専門チャンネル)「ESPN+」でも米国時間の深夜にストリーミングで放送し、2日間は見られるようにしています。
私は10月の終わりにサウジアラビアのリヤドに行っていたのですが、(同国の)スポーツエンターテインメントの一番偉いターキー氏から、井上選手の試合ができないかという話をもらいました。
――サウジアラビアで試合をするなら、どんな内容になりそうでしょうか?
それはオオハシサン(大橋ボクシングジムの大橋秀行会長)が決めることです。井上選手が海外に出て、それが井上選手にとってどれだけ価値があるのかを(大橋会長が)判断して、大橋会長の方からお話をいただくことだと思います。
興行規模について、会場やキャパシティーがどれだけ大きくなるかは分かりませんが、金額的には大きくなるでしょう。
サウジアラビアはメインイベンターとして井上選手を呼びたいと考えています。私も驚きました。ターキー氏に会って最初に出てきた話が、井上選手がサウジアラビアで試合ができないかという項目だったのですから。
――サウジアラビアでの試合だと時差がありますが、欧米の観客は興味を持ちますか?
時差というものは変えられません。その時間帯に合わせてやるだけです。最近はストリーミングもありますから、視聴者は遅れて見るなりそこに合わせますよね。
――井上選手の今後について、アラムCEOが面白いと思っている対戦相手はいますか?
24年は122ポンド(スーパーバンタム級)で試合をすると聞いています。次の年に126ポンド(フェザー級)の王者でも、世界ランカーでも、誰とでも面白い試合になると思います。
――(ジャーボンテイ・デービスやシャクール・スティーブンソンなど)その階級よりさらに上のチャンピオンも、井上選手との対戦を希望していますが、可能性はありますか?
非常にいい選手なので、今焦ってどんどん上げるのは……良い選手は、そんなばからしいことをしませんね。
――井上選手は来年、米国で試合をする計画はありますか?
いま日本の選手はロサンゼルス・ドジャースと契約を交わした大谷翔平選手や山本由伸選手のように、米国でも非常に注目を浴びています。日系米国人だけでなく米国人全体が、井上選手に興味を持つと思います。
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