2023年、格闘技ブームは終わるのか RIZIN代表に聞くマネタイズの変化地上波放送からPPVへ(1/2 ページ)

» 2022年12月30日 14時57分 公開
[鳥井大吾ITmedia]

 12月31日の大みそか、さいたまスーパーアリーナで格闘技イベント「湘南美容クリニック presents RIZIN(ライジン).40」が開催される。

 今年は「RIZIN」と、北米の格闘技団体「Bellator(ベラトール)」の選手が5対5で対抗戦を実施。RIZINからはライト級王者ホベルト・サトシ・ソウザ、フェザー級王者クレベル・コイケが、ベラトールからは元世界バンタム級王者で現RIZINバンタム級王者・堀口恭司がフライ級で参戦する。

 ベラトールは、総合格闘技団体「UFC」に次ぐ世界2番目の総合格闘技団体として知られ、通好みの本格的な対抗戦になりそうだ。

 格闘技コンテンツは2001年から歴史を積み重ねていて、大みそかの風物詩として定着してきた。

 03年の最盛期には地上波3局で放送。「曙vs.ボブ・サップ」の一戦は瞬間最高視聴率が「NHK紅白歌合戦」を上回った。その後、ブームは下火になり、数年間は放送が無くなるも、15年の大みそかにフジテレビで放送が復活。21年まで7年連続で、地上波放送された。

 だが22年5月にフジテレビは、世紀の一戦として注目を集めていたTHE MATCH 2022(Yogibo presents THE MATCH 2022)の放送中止を発表。「主催者側との契約に至らず、フジテレビで放送しないことが決まりました」という。

 10月8日には、22年の大みそかは『逃走中〜大みそかSP お台場大決戦!〜』を放送すると発表し、例年放送していた大みそかの格闘技についても放送を見合わせている。

 地上波放送が無くなり、格闘技ブームは終焉(しゅうえん)に向かっているのか。RIZINを主催するドリームファクトリーワールドワイド(東京都港区)の榊原信行代表(榊は正確にはきへんに神)に聞いた。

RIZIN FIGHTING FEDERATION CEO、株式会社ドリームファクトリーワールドワイド代表取締役社長。大学卒業後、東海テレビ事業株式会社に入社。「K-1 LEGEND 〜乱〜」や「UWFインターナショナル名古屋大会」などのイベントをプロデュースする。1997年には「PRIDE.1」を開催し、成功に導く。2003年にはPRIDEを運営するDSEの代表取締役に就任。07年に売却するまで、「PRIDE」の躍進に大きく貢献する。08年には「FC琉球」のオーナーとなり自ら経営に携わり、09〜13年にかけてはJFL(日本フットボールリーグ)の理事にも就任。2015年に自ら実行委員長として「RIZIN FIGHTING FEDERATION」を立ち上げる(インタビューに答える榊原信行代表)

日本は世界有数の「チケット大国」

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