生徒に人気がある大学ランク 毎年トップを争っているのは?(1/2 ページ)

» 2024年01月05日 16時05分 公開
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 進学校の進路指導教諭は、どのような大学を評価しているのか、さまざまな視点から見ていこう。今週は「生徒に人気がある大学ランク」をお届けする。

大学通信は毎年、全国約2000進学校の進路指導教諭にアンケートを実施し、お勧めの大学を聞いている。2023年は645校からの回答があり、アンケート項目別に5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。

 生徒に人気がある大学は、多様な生徒の興味・関心に応えることができる、多彩な学部をそろえる大規模総合大学であることが多い。

 そうした状況を背景として、毎年トップを争っているのは早稲田大と明治大。23年も3位以下の大学のポイントを大きく引き離し、昨年、早稲田の後塵(こうじん)を拝した明大が1位で早大が2位になった。

 明大は文系と理系合わせて10学部。早大は明大を上回る13学部からなり、多様な受験生の進路志望に応える受け皿となっている。

 さらに、女子の総合大学志向が高まる中、女子人気が高いことも後押しする。明大と早大が、バンカラな男の大学というのは過去の話であり、両大学ともに近年は女子の人気が高いことで知られる。

 象徴的なのは、23年度の一般選抜における法学部の高校別合格者数ランキング。女子の学部志望傾向が変化し、法曹や公務員を目指す受験生が増えていることもあり、明大は浦和第一女子(埼玉)、早大は東大合格者ランキングでも上位に入る桜蔭(東京)が1位になった。ちなみに昨年の1位は、明大が浦和・県立(埼玉)、早大が開成(東京)と、ともに男子トップ校だった。

 3位の立教大と4位の青山学院大も、女子人気が高い大規模総合大学であり、昨年と同順位をキープしている。

 東京の私立大が上位を独占する中、関西の私立大では、女子人気が上がっている近畿大が9位にランクイン。社会科学系から医療系まで、あらゆる学部系統を有する大規模総合大学であり、10年連続で一般選抜の志願者数トップを続けている大学だ。

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