60歳以上の転職者が希望する年収 2位は「500〜599万円」、1位は?

» 2024年02月02日 08時00分 公開

 転職サイトを運営するエン・ジャパン(東京都新宿区)は、人材紹介サービスの転職コンサルタントを対象に、「ミドルの就業継続意向」について調査を行った。60歳以上の転職希望者が希望する年収帯で最も比率が高かったのは「600万〜699万円」(41%)だった。

photo エン・ジャパンは、人材紹介サービスの転職コンサルタントを対象に「ミドルの就業継続意向」について調査を行った(出所:photoAC)
photo 60歳以上の転職希望者を担当する場合、いくらぐらいの年収帯を希望されることが多いですか?(出所:プレスリリース、以下同)

 次いで「500万〜599万円」(37%)、「700万〜799万円」(29%)、「800万〜899万円」(27%)という結果になった。

 コンサルタントからは「60歳以上で転職希望する人はもともと高収入の人が多く、現役時に800万〜1000万円以上もらっていた場合が多いので、そこから下がったとしても600万円以上を希望される人が多いように感じる」という声や、「60〜65歳は年金の受給資格がないためそれまでの年収を維持したいと考える方が多い。一方、65歳を超えると年金受給の基準により400万〜450万円程度で就業を希望する人が多い」「現年収を維持せずとも、ある程度の生活基準は担保するため、最低700万円以上を希望する人が多いと感じる」などの声が聞かれた。

何歳まで働きたいか

 ミドル人材は、実際に何歳まで働きたいと思っているのか。最も多かったのは「65歳」(49%)、次いで「70歳」(34%)と、法改正による定年年齢引き上げの影響が出ていることがうかがえる。

photo 実際に何歳まで働きたいと思っているミドル人材が多いですか?

 その年齢まで働きたい理由について、最多の理由は「生活するための収入を確保するため」(77%)で、他と20ポイント以上差をつけた。次いで「仕事を通じてやりがいを感じたいから」(53%)、「仕事を通じて社会貢献したいから」(37%)だった。

photo ミドル人材が、その年齢まで働きたい理由には、どんなものがありますか?

どんな働き方を希望するか

 ミドル人材がその年齢まで働く上で、どんな働き方を希望する方が多いか聞いた。71%が「同じ企業で継続して働き続けたい」と回答。

 理由としては「健康保険など社会保険の観点から、サラリーマンであることに一定の価値を感じている人も多い」「65歳で転職した場合、大幅にダウンした年収でしか雇用されないと予測し、 70歳まで雇ってもらえる企業へ早めに転職して継続勤務したいという希望を聞く」という声が多かった。

photo ミドル人材が、その年齢まで働く上で、どんな働き方を希望する方が多いですか?

 「定年まで働いた後は、フリーランスで働きたい」という割合は22%、「早期退職し、フリーランスで働きたい」は8%だった。「ここ数年で、ダブルインカムの人が増えたように見受けられる」「副業がOKの企業を探されている人が多く、定年が来てもその他の収入の手段を確保できるように備えている話をよく聞く」という理由が聞かれた。

 今回の調査は、人材紹介サービスの転職コンサルタントを対象にインターネットで行った。期間は2023年12月18〜25日、有効回答数は263人。

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