上場企業の決算発表がピーク 製造業が好調、理由は?(2/2 ページ)

» 2024年02月09日 14時35分 公開
[産経新聞]
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 非製造業は16.8%増の11兆1696億円。新型コロナウイルス禍で停滞した人の流れの回復やインバウンド(訪日客)の増加が続き、空運は約2.9倍、陸運も36.4%増と好調だった。電気・ガスは料金値上げがプラス要因となり、2兆743億円の黒字(前年同期は1兆1338億円の赤字)に転換した。

 ただ、電気・ガスを除くと非製造業は15.0%減の9兆952億円。資源価格高騰のため前年同期に好調だった商社を含む卸売が反動で減益となった。

 SMBC日興証券は通期では3年連続で過去最高を更新すると予測するが、安田光チーフ株式ストラテジストは「中国国内の個人消費の落ち込みが製造業の生産計画に影響をもたらす可能性がある」と指摘。また、「中東の地政学リスクが高まり、貿易の活動が抑え込まれる事態となればリスク要因となる」と分析した。(宇野貴文)

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