そごう・西武が月次売上高の公表を取りやめ 米ファンドに売却の余波

» 2024年02月26日 16時45分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 百貨店のそごう・西武は26日、毎月行っていた月次売上高の公表を当面、取りやめると発表した。3月に予定していた2月分から非公表とし、再開時期は未定としている。そごう・西武は昨年9月、セブン&アイ・ホールディングス(HD)から米投資ファンドに売却された。取りやめの理由は、売却に伴う主力の西武池袋本店(東京都豊島区)の全面改装が始まることや、昨年にそごうの千葉店(千葉市中央区)や広島店(広島市中区)の別館閉館などにより、前年の売上高と適正な比較ができなくなるためと説明している。

photo 全面改装されるそごう・西武の西武池袋本店=東京都豊島区(酒巻俊介撮影)

 セブン&アイ・HDからそごう・西武を買収した米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループは、西武池袋本店について、連携する家電量販店ヨドバシカメラの売り場を入居させて全面改装する方針を示している。ただ、全面改装後のリニューアルオープンは令和7年以降としているものの、改修工事の工程や具体的なオープン時期などの詳細を詰められておらず、月次売上高への今後の影響が読みにくくなることも公表取りやめの一因となったとみられる。

 そごう・西武では、そごう横浜店(横浜市西区)でも一部テナントを閉鎖する形で改修工事が始まっている。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.