ドン・キホーテが2023年11月に発売した「スニーカー心地のラクすぎビジネスシューズ」(4389円)が好調だ。23年12月〜24年2月の売り上げは予算比1.8倍で、現在も右肩上がりの状況だという。当初は130店舗だけで販売していたが、取り扱い店舗数は220店舗まで拡大(2月中旬時点)。ドンキにおける靴カテゴリーでは「大成功」といえる状況だ。
開発の背景や消費者からの反響について、商品を企画したパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの月足義広氏に話を聞いた。
ラクすぎビジネスシューズは「革靴のように見えるけど、圧倒的に軽くて疲れにくい、まるでスニーカーのような履き心地」を目指して開発された商品だ。デザインは全3種類あり、サイズはそれぞれS(25.5センチ)、M(26.5センチ)、L(27.5センチ)を用意した。
軽量かつ伸縮性の高い合成皮革をアッパー(靴の底を除いた上の部分)に使用。靴底は軽くて弾力のあるEVA素材としている。EVA素材は樹脂素材の一種で、サンダルや長靴などによく使われている。こうした工夫で、一般的なビジネスシューズより軽い261グラムを実現した(Mサイズ、片足の重量)。月足氏は「一般的なビジネスシューズは400〜500グラム、一般的なスニーカーは300〜350グラムです。履いた瞬間に『軽い』と感じてもらえるように、スニーカーより軽くしました」と説明する。
履き心地の良さを実現するため、どういった工夫をしているのか。
靴底のEVA素材については、硬すぎると履いている途中に痛くなる。柔らかすぎると安定性がなくなるだけでなく、耐久度が低くなる。硬さと柔らかさの絶妙なバランスを実現するのに苦労したという。また、インソールは柔らかく厚みのあるタイプを採用。EVA素材とインソールのダブルクッションで、足の負担が少なくなるようにした。
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